銀嶺ゲリラパフォーマンス
本日開催された銀嶺祭において、現代限界芸術研究会はゲリラパフォーマンスを行った。誰も見ていないけど、我々は我々で楽しくやらせてもらった。パフォーマンス自体よりも、むしろ過程が面白く、普段交流のない者同士の芸術を媒介としたコミュニケーションが心地よかった。
以下に、本日の様子を記す。
午前11:00、皆がステージに夢中になっているのを尻目に講義棟の脇へ向かうロシア帽に髭の男、そして実験用の白衣に身を包んだ男。
白衣の男(首に巻いたテープには"Danger"と書かれている)は電子ピアノに座ると、やにわに弾きだした。すると、ロシア帽の男(靴も靴下も履いていない)は音に反応して痙攣する。
そこへ見物客が太鼓を叩いて乱入する。ロシア帽の男は太鼓にも反応せざるをえず、白衣の男とロシア帽の男と見物客は疲れはてるまで奇妙な宴を続ける。
そこへギターを担いだ男が現れる。金属音と電子音との振動がロシア帽の男を疲労させ、帽子も、髭も、上着も、身につけることを許さない。ギターと電子ピアノとダンスが、やがて調和していく……
そのうちに、奇妙な宴は終わりを迎えたのだった。